問題を「解く」とは、何をすることか
「この問題、どうやって解けばいいんだろう…」
誰もが一度は、そんな風に立ち止まったことがあるはずです。
けれど、「解く」という行為を、私たちは意外なほどちゃんと教わっていない。
WhyLabの対話型の授業では、よくこんな問いから始めます。
「今、君はどこで詰まってる?」
「その問題、何を“聞かれている”と思う?」
「“わからない”の中身を、もう少し細かく見てみようか」
この問いかけの根っこにあるのが、ポリアが提示した問題解決の4ステップです。
Step 1:問題を理解する
「理解しない問題に答えるということは、ばからしいことである。」
私たちは時に、「わかっていないこと」にさえ気づかないまま、答えを探しに走り出してしまう。
でも、問題を解く第一歩は、「何がわからないのか」をはっきりさせること。
未知のものは何か、与えられている情報は何か、それらがどんな関係にあるのか。
ここを丁寧に言語化するだけで、霧が晴れるように視界が開けてくる。
Step 2:計画を立てる
「この問題、どんな風に攻めていけばよさそう?」
問題解決において、ここが“創造の時間”です。
ポリアは、似た問題を思い出せと勧めます。
未知数の形や関係性が似ている過去の経験を手がかりに、「使えるかもしれない道具」を選び出す。
知識は倉庫ではなく、使ってこそ意味がある“道具箱”なんだと、改めて気づかされます。
Step 3:計画を実行する
一つひとつ、地道に確かめながら進めていくフェーズ。
ここでは「粘り強さ」が問われます。
失敗しても、すぐに計画を練り直せばいい。
計画を忘れてしまうのが一番危険だからこそ、自分が「なぜこの方法を選んだのか」を覚えておくことが大切です。
Step 4:振り返る
そして、忘れがちだけど一番大事なのが、「振り返り」。
答えが出たらそれで終わり、ではなくて、
・どうしてこの考えがうまくいったのか?
・他にもっといい方法はあったか?
・同じ考え方が使える別の問題は?
そう問い直すことで、知識は「再現可能な力」へと変わっていきます。
問題を解くとは、「自分の思考と対話する」こと
WhyLabがポリアの考えに強く共感するのは、
「教える」とは「与える」ことではなく、「引き出す」ことだと捉えているからです。
教師は主役じゃない。
でも、そっと灯りをともす“名脇役”にはなれる。
目立たず、けれど確かに寄り添いながら、君の中にある考える力を信じて、少しだけ背中を押す。
問いを投げること。
言葉にしてみること。
わからなさを大切にすること。
それらを繰り返すうちに、「解ける」だけじゃなく、「自分で考える力」が育っていく。
そしていつか、誰かの“メンター”として、君がまた誰かに問いを投げかける日が来る。
この「問題を解く力」は、人生のどんな場面でも、きっと君を支えてくれる。
さて、今、君が「解きたい」と思っている“問題”はなんだろう?
そしてその問題に、どんな風に取り組もうとしてる?
良ければ、聞かせてください。
個別指導のWhyLab 〜学び方を学ぶ個別指導〜
住所:長野県松本市桐1-4-22
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